工事計画届提出用の短絡容量計算書について

工事計画届提出用の短絡容量計算書について @ 2023/4/25 12:27
いつもお世話になっております。
CPATのT法を活用して工事計画届提出用の短絡容量計算書を作成したいと考えておりますが、計算は不可でしょうか?

https://e-sysnet.com/percent_impedance/
まずは上記のような簡単な例題をモデル化し短絡容量を計算しようと検討してました。
CPATのT法では、スラックバスを設ける必要があり、適当にスラックバスを設定すると、短絡電流kAについて、例題の答えとT法の結果とでは大分差があります。

もしT法でも計算が可能であれば、参考になる情報、パンフレットのページ数などご教授いただけますでしょうか?
どうか宜しくお願いいたします。
Re: 工事計画届提出用の短絡容量計算書について @ 2023/4/26 11:20
CPATFreeサポートです。

ご紹介頂きましたWebサイトに記載された、電験三種の過去問題の1つ(問題 1998年(平成10年)問12)につきまして、T法による計算例を作成いたしましたので、資料と解析データ(.pop)を添付いたします。
※添付の"補助資料.zip"をダウンロード後,解凍してください

こちらの計算例では、T法により上記の過去問題と同様の結果が得られます。
こちらの資料・データをご参考に、お手元のデータの内容について再度、ご検証いただけましたら幸いです。

どうぞよろしくお願い申し上げます。
補助資料.zip
Re: 工事計画届提出用の短絡容量計算書について @ 2023/4/27 9:38
CPATfreeサポート担当者 様

大変ご丁寧にご説明くださり誠にありがとうございます。
よく理解できました。
お蔭様でその他電験三種の過去問題も同様にして解くことができました。

度々申し訳ございませんが追加でご質問させてください。
CPATでは電流源も表現することは可能でしょうか?

逆変換装置を用いた風力発電機を含む系統について、短絡容量計算をしてますが手計算の結果と合いません。
添付ファイルの系統連系規定のとおり、定格電流の1.5倍の短絡電流を流出するように風力発電機をCPATで設定したく、風力発電機の短絡電流値(3kA)から逆算して、%Z[pu]や風車容量[MVA]をCPATに入力しましたが計算結果があいません。
そもそも電流源を表現できるのか、短絡電流値から逆算して発電機パラメータを入力できるのか分からずご質問した次第です。
系統連系規程JEAC9701(2019)_抜粋.pdf
Re: 工事計画届提出用の短絡容量計算書について @ 2023/4/27 18:07
CPATFreeサポートです。

ご質問につきまして回答させて頂きます。

Q1. CPATでは電流源も表現することは可能でしょうか?
  逆変換装置を用いた風力発電機を含む系統について、短絡容量計算を
  してますが手計算の結果と合いません。

A1. 恐らく、CPATFreeの組み込み風力モデル(WECC)を
  ご使用されたものとお見受けしましたが,
  T法においては、制御モデル(Rブロックモデル)の故障電流は
  考慮されません(当該機からの故障電流の寄与がゼロ)。

Q2. 系統連系規定のとおり、定格電流の1.5倍の短絡電流を流出する
  ように風力発電機をCPATで設定したく、風力発電機の短絡電流値
  (3kA)から逆算して、%Z[pu]や風車容量[MVA]をCPATに
  入力しましたが計算結果があいません。
  そもそも電流源を表現できるのか、短絡電流値から逆算して
  発電機パラメータを入力できるのか分からずご質問した次第です。

A2. 上記A1のとおり、制御モデルの故障電流は考慮されません。
  T法において事故電流を供給するモデルは電圧源モデルである
  同期発電機モデルのみとなります。
  定電流の模擬や風力モデル(WECC)を用いて解析されたい場合は,
  過渡安定度計算(Y法)を利用する必要があります。
Re: 工事計画届提出用の短絡容量計算書について @ 2023/4/28 18:04
CPATfreeサポート ご担当者様

ご回答いただきまして誠にありがとうございます。

T法には電流源はなく、電圧源のみであること承知いたしました。

Y法であれば、添付のような短絡電流値を算出できる(電流源を模擬できる)という理解でよろしいでしょうか?

添付のような今まで手計算で算出してきた短絡電流をCPATでも算出できるようにしたく思っております。

お忙しいところ度々申し訳ございません。
20230428_添付.pdf
Re: 工事計画届提出用の短絡容量計算書について @ 2023/5/1 16:59
CPATFreeサポートです。

Y法では、ユーザ定義設備・制御系(Rブロック)の機能で
定電流源として動作する制御モデルを作成し、評価対象となる
箇所で短絡故障を発生させれば、ご所望の計算ができると存じます。
なお,WECCモデルを利用する場合,
WECCモデルから事故時に供給する電流は制御系・定数次第ですので,
添付された通りにはならない可能性があることはご留意ください。

ユーザ定義の制御モデル作成方法やY法による故障計算の方法については、
CPATFreeメニューバーの[ヘルプ]→[CPATGUIマニュアル]より
開くことのできるマニュアルにて、それぞれ以下の箇所をご参照ください。

・ユーザ定義の制御モデルについて:
 [系統構成を設定する]→[テーブル]→[ユーザ定義設備・制御系【概要】]
 あわせて,R04CPATFree版(システム解説書).pdf(5.3節,5.5節)をご参照ください。
・Y法による故障計算について:
 [シミュレーションを行う]→[過渡安定度計算を行う]→[過渡安定度計算条件の設定]
 →[事故条件]

事故時の電流計算は正確にはY法で行う必要がありますが,添付資料で示された系統で,制御機器からの事故時の電流値が予め決まっているのであれば,T法でも簡略的には算出することは可能です。
電流源を電圧源+等価的なインピーダンスに置き換えることにより,同等の結果を得ることは可能です。
例えば,本ケースにおいて電流源の至近端で事故が発生したと仮定すると,
事故電流は3kAなので,等価的なインピーダンスは(22kV/√3)/3kA≒4.23Ω≒8.75%(系統基準容量=機器容量:10MVA)となります。
Re: 工事計画届提出用の短絡容量計算書について @ 2023/5/1 22:21
CPATfreeサポート ご担当者さま

いつもご丁寧なご説明いただき誠にありがとうございます。

Y法、S法、T法の使い分けがよく分かりました。

T法でも簡略的に短絡電流を算出できるとのことですが、添付の置き換えで認識あってますでしょうか?
添付のように置き換えたのですが、発電機のない系統ですので、電圧が指定できず、潮流計算や短絡容量計算でエラーがでます。

理解間違ってますでしょうか、ご教授いただけますでしょうか?




20230501_添付.pdf
Re: 工事計画届提出用の短絡容量計算書について @ 2023/5/10 11:12
CPATFreeサポートです。

添付いただいたスライドに記載のように、インピーダンスのみの
系統を構築されたのだとすれば、故障電流の供給源が無いため
ご所望の計算条件になっていないと存じます。

前回回答でお伝えしましたとおり、等価的なインピーダンス
(22kV/√3)/3kA≒4.23Ω≒8.75%(系統基準容量=機器容量:10MVA)
相当のリアクタンスをもつ同期発電機モデルをZ1~Z4の代わりに
A点の背後に設置し、計算を行ってください。
なお,1ノードに1発電機までしか接続できませんので,
A点(ノード)の背後に送電線と発電機などを組み合わせる必要があります。
各設備のリアクタンスの合計がZ1~Z4と等価にする必要がありますのでご留意ください。
Re: 工事計画届提出用の短絡容量計算書について @ 2023/5/12 9:00
CPATfree サポート
 ご担当者様

ご回答いただき誠にありがとうございます。

ご指摘いただいた内容の理解ができておらず再度ご相談させてください。

添付PDFの3ページのケース①では、A点にて短絡電流167kAを算出できませんでした。
A点の背後に等価的なインピーダンスをもつ発電機モデルをつけて、Z1~Z4を削除しましたが、間違ってますでしょうか?(Z1~Z4の代わりに発電機モデルをつける)

ケース②でも計算して見ましたが、A点にて短絡電流167kAを算出できませんでした。
最後の文についても理解できておりません。各設備とは何を指してますでしょうか?
「各設備のリアクタンスの合計がZ1~Z4と等価にする必要がありますのでご留意ください。」

※将来的には添付PDFの4ページ目のような短絡容量計算ができたらと考えております。


20230511_添付.pdf
Re: 工事計画届提出用の短絡容量計算書について @ 2023/5/17 18:30
CPATFreeサポートです。

ご提示のケース①は、発電機単体の系統になるため
短絡容量計算の基準断面を得るための潮流計算が実行できません。
最低でも1つのブランチ(変圧器もしくは送電線)を追加してください。

なお上記の、(ブランチ追加後の)ケース①ならびに、ケース②の場合でも、
潮流計算での基準ノードの設定など、ご留意ください。
(1回目の回答で提供いたしました補助資料の内容を再度ご確認ください)

前回回答で申し上げました「各設備」とは、A点の背後に
設置される発電機、送電線、変圧器などの設備を指します。

CPATの仕様として、1つの母線には原則として1発電機までしか
接続できません(クロスコンパウンド機の場合は例外)。
そのため、Z1~Z4相当の複数の発電機をA点に連系する場合には、
添付の図の例のように送電線、変圧器などを組み合わせて
接続する必要があります。
それら設備のリアクタンスの合計がZ1~Z4と等価になるようご留意ください。

構成のイメージ図.pdf
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